スマホで読めて真の実力者になれる「世の中取扱説明書」

スマホで読めます。通勤時間や隙間時間に忙しいビジネスマンや時間を持て余している学生さんなどに読んでもらいたいです。真の実力者になりましょう。

書評・レビュー「プラットフォームの経済学」

どうも、「世の中取扱説明書」です。

 

書評・レビュー「プラットフォームの経済学」というタイトル記事です。

 

 

 

 

読者ターゲット。(記事を読んで欲しい人)

この本に興味ある人。

 

ゴール。(この記事を読んで得られること)

この本を買うか、読むかの判断軸がある程度持てる。

 

では書いていきます。

 

以下、気になる箇所を抜粋します。

 

バックオフィスとは顧客に直接対応するフロントオフィスではなく、顧客の目の届かないところで展開される知識労働を指す。

 

たとえば仕入れ、経理、人事、情報システムなどだ。P128。

 

Eatsa。サラダ専門店であるが無人レストランでもある。調理の自動化も目指している。

 

Wealthfront(ウェルスフロント)。富裕層を相手にする資産運用会社だが、人間の投資アドバイザーも人間の金融サービス業も排除している。

 

Mcdonald'sは2016年11月にニューヨーク、フロリダ、カリフォルニア南部に展開する500店舗にタッチパネルで注文と支払いができるセルフレジ方式を導入した。P143。

 

対照的に、クレジットカードのDicover(ディスカバー)は、人間によるサービスを強調している。P143。

 

熱交換器とは一言で言うと、温度の高い流体(液体または気体)から低い流体へ熱を移動させる装置である。このとき、二種類の流体を接触させない。P170。

 

ジェネレーティブデザイン・ソフトが設計した熱交換器。(図1) P171。

 

ジェネレーティブデザイン・ソフトが設計したレーシングカーのジャシー。(図2) P175。

 

この前提を踏まえると、セカンド・マシン・エイジが進行するにつれ、人間とマシンの新たな組み合わせが考えられそうだ。

 

意思決定や判断、予測、診断といった仕事はマシンに任せる。そして、マシンの下した決定なり判断なりを必要に応じてわかりやすく説明し、受け入れるよう説得するのが人間の仕事になる。

 

たとえば、医療はその代表例となるだろう。P187。

 

WatosonはP53を活性化させる7つの物質候補を挙げた。論文の書かれた2003年以前から調査の行われた2013年までの10年の間に、7つの候補物質はすべてP53を活性化させる性質を持つことが確認された。

 

過去30年間に年1個のペースでしか発見できないのだから、Watosonの能力は高いと言える。

 

Painting Fool(ペインティング・フール) 画家になりたがっているコンピュータ・プログラム。

 

Emily Howell(エミリー・ハウエル)  作曲プログラム。

 

Grid。(グリッド) 個人や企業に高度にカスタマイズされたウエブサイトを制作するスタートアップ。

 

 

すぐれたユーザーインタフェースユーザーエクスペリエンスが重要な役割を果たした例として、Facebookが挙げられるだろう。

中略。

だが時が経つにつれて、どちらのプラットフォームもユーザーの期待に応えられなくなった。Friendsterはユーザーが増えるにつれてサイトが遅くなるなどパフォーマンスが低下する。

 

Myspaceのほうはユーザーに自分のスペースをデザインする自由裁量の余地を与えすぎた。

中略。

このちがいが成否を分けることになった。Myspaceを買収したNewsCorporationは、結局は買収時の1割以下の3500万ドルで2011年に売却している。P255、256。

 

Stripe(ストライプ) オンライン決済サービス。

自分たちが作る決済プラットフォームは現在の煩わしさをいっさい感じさせないユーザーエクスペリエンスと決済システム開発者にやさしい(導入時に数行のコードを加えるだけで済む)ユーザーインターフェースを備えるのだと。P258。

 

Postmates.(ポストメイツ) オンデマンド配達アプリを使った買い物代行・配達サービスを展開している。

 

 

ClassPass。(クラスパス) フィットネスのスタートアップ会社。提携する8000以上のフィットネスクラブのプログラムをアプリ経由で予約・受講できる月額定額制サービスを提供している。

中略。

しかし2016年2月になって、カダキアは回数制限を導入するという苦渋の決断を下す。彼女は公開書簡で通い放題プランの打ち切りを発表し、これまでのビジネスモデルでは会社が存続不可能であることを説明した。P268。

 

「レベニューマネジメント」は固定的な供給量と繰越不能の在庫という産業構造上の特性を抱えるサービス業において、収益最大化をめざして開発されたビジネス戦略であり、そのためのアルゴリズムである。

 

レベニューマネジメントの最終目的は限られた繰越不能在庫をできるだけ高値でできるだけ多く売り、売れ残りは安ければ買うという客に値引きして売って、収益を最大化することである。

 

レベニューマネジメントは航空業界から始まって、その後にホテルにも普及し、どちらの業界も大きく様変わりさせた。P272。

 

2016年末の時点で、すでに多くの産業に020プラットフォームが登場している。運輸業にはLyft(リフト)とUber、旅館業にはAirbnb、流通業にはフードデリバリーのGrubhub(グラブハブ)とCaviarキャビア)、医療産業には介護サービスのHonor(オナー)という具合で、まだほかにもたくさんある。

 

これらの企業はビットの世界と原子の世界を結びつける。彼らのプラットフォームが提供する物理的な在庫の多くは、フィットネスクラブのレッスン枠や宿泊施設の空室のように繰越不能だが、中にはそうでないものもある。

 

しかし繰越可能な在庫であっても020ビジネスが十分に成り立つことは、rent the Runway(レント・ザ・ランウェイ)の成功例が証明している。

 

中略。

女性のこの「いつも新しいドレスを着たい」願望を叶えようと考えた。それが、プラットフォームを利用して衣装をレンタルするRent the Runwayである。P279。

 

プラットフォーム企業にとってそのための最強の武器となるのが、ユーザーインターフェースであり、ユーザーエクスペリエンスである。

 

たとえば、一つひとつのクラブやレッスンがどうだった、こうだった、ということよりもClassPassを使って便利だった、好きなときに手近な場所でレッスンを受けられて満足だった、と思わせることだ。

 

プラットフォームの威力をもってすれば、あまり知られていいないクラブを利用者に引き合わせることもできる。つまりプラットフォームには、無名クラブを有名にする力があると言っても誇張ではない。

 

プラットフォーム企業が会員数や規模や拡大し知名度を上げるにつれて優位に立つことをわきまえている多くの有名ブランドは、いまのところプラットフォームに距離を置こうとしている。P317。

 

交差弾力性、乗り換えコスト

 

二面市場の価格付けには、多くの戦術的・戦略的判断が関わっている。たとえばクレジットカード市場では、なぜ消費者が(キャッシュバックやマイルなどの形で)お金をもらい、小売事業者は(手数料の形で)お金をとられるのだろうか。

 

逆ではいけないのだろうか。ここで重要になるのが、さきほど説明した価格弾力性である。すこしばかり値下げをするだけでどれほど多くの利用者を追加的に獲得できるだろうか、逆にすこしでも値上げをしたらどれほど多くの利用者を失うだろうか。

 

価格弾力性の高い側で値下げをして、低い側で値上げをするのが賢い戦略だが、話はここでは終わらない。次に問題になるのは、「交差弾力性」である。

 

需要の交差弾力性とは財Aの価格変化により財Bの需要がどれだけ変化するのかを把握する指標のこと(交差弾力性が正の財は代替財、ゼロの財は独立財、負の財は補完財と呼ばれる)だが、二面市場の交差弾力性では市場の一方の側で値下げをしたら、反対側ではどうなるのかを問題にする。

 

交差弾力性が高いほど、市場のもう一方の側に与える影響は大きくなる。

 

クレジットカードの場合、これらの要素を勘案すると消費者の側で値下げをして小売事業者の側で値上げをするのが得策になる。

 

あるカードを持つコストが小さいかゼロか、それどころかマイナスなら大勢の消費者がそのカードを持ちたがるだろう。

 

大勢の消費者が持っているなら、市場の反対側にいる小売事業者はそのカードの取り扱いに乗り気になる。たとえ手数料が少々高くても、である。

 

その結果、プラットフォームの持ち主であるカード会社はシェアを拡大し、利益を増やすことができる。

 

またネットワーク型の産業では乗り換えコストも価格付けの重要な要素となる。あるネットワークから別のネットワークへの乗り換えが容易なら、集客に投資する意味はあまりない。

 

いろいろと魅力的な特典を用意して勧誘したところで、相手はそれをポケットに入れ、翌日にはあっさり乗り換えてしまう可能性があるからだ。だが乗り換えが高くつくとなれば最初に大勢を取り込むことによって、バンドワゴン効果が発動する可能性が高くなる。

 

バンドワゴンとは楽隊を乗せてパレードの先頭を走る車のことで、バンドワゴン効果とは「バスに乗り遅れるな」「勝ち馬に乗れ」という心理を煽ることを意味する。そうなると、他の人たちもそれっとばかりに追随する。

 

最初の特典の効果がなくなっても誰も乗り換えようとしない。乗り換えコストが嵩むということもあるがみんなが乗っているバスから降りたくないからだ。利用者がこのような状況に置かれることを経済学では「ロックインされた」と言う。

 

ネットワーク効果が強力に働くケースでは当然ながら大勢が利用しているネットワークのほうが、利用者の少ないネットワークよりもこれから選ぶ人にとっては魅力的になる。したがって、大きいネットワーク効果が強力に働く市場では「勝者総取り」現象が起きやすい。

 

となればネットワーク型のビジネスではとにかく最初だけでも価格を下げてできるだけ早く利用者を増やそうというインセンティブが働く。

 

いま挙げたさまざまな効果は相互に作用するので二面市場の両側でそれぞれの参加者に対して適正なインセンティブを設定するには、絶妙なバランスを必要とする。

 

プラットフォーム企業がどちらかの側からべらぼうな手数料をとろうとしたら、参加者は撤退してしまうだろう。そうなったら反対側の参加者もいなくなる。二面市場の夢のような好循環はあっという間にシェアを失う下向きの悪循環に変わりかねないのである。

 

だからといってプラットフォーム企業は価格にばかり気をとられてはいけない。ユーザーインターフェース、ユーザーエクスペリエンス、評価システム、マーケティング、ネットワーク技術なども参加者を増やすための重要な要素である。

 

プラットフォームを成功に導いている企業は強欲になってはいけないことをよく知っており、市場の両側で巧みに価値を創出する。

 

二面市場のロジックをざっと説明したところで多面市場についても触れておこう。二面市場は多面市場に移行することが少なくない。多面市場とは読んで字の如く、さまざまな参加者グループがプラットフォームを介して相互に作用するような市場のことである。

 

たとえばiTunesは、iPhoneで楽曲を入手する最高に便利な手段だ。iTunesに参加するアーティストが増えるほどiTunesの魅力は高まり、それがiPhoneを買うインセンティブとなる。

 

ここまではiTunes二面プラットフォームである。だがiPhoneが普及するとアーティストにとってiTunesの魅力がますます高まるだけでなく、さまざまなアプリの開発者にとってもプラットフォームとしての価値が高まる。

 

iTunesがアプリを扱うようになり、そこで入手できるアプリが増えるほどますます多くの人が利用するようになる。多面プラットフォームに新たな参加者グループが加わるたびにその新しい参加者が誰にどんな商品を売るかとは関係なく、既存の参加者にメリットをもたらすのである。

 

プラットフォームの重要性と存在感が今日のように高まった一因はこうした相互作用にある。ある商品のユーザーと他のユーザーとの交差弾力性はごく小さいとしても無料、安全、瞬時の世界ではあっという間に数百万人が利用するようになることを忘れてはいけない。

 

ユーザー1人当たりの押し上げ効果はごくわずかだとしても、数百万人となれば膨大なちがいを生み出し、プラットフォーム企業と参加者の双方にメリットをもたらすことになる。だからこそ入念な情報収集・解析や慎重な選別による質の維持など、プラットフォーム企業のさまざまな戦術的・戦略的判断が重要になるのである。P324〜327。

 

以上、ここまで。

 

正直、読むのには骨が折れる本です。

 

分厚いですし、内容も濃いので。

 

ですが知識欲旺盛な方の期待には応えてくれる良書です。

 

 

この本と「プラットフォーム革命」(この本も分厚く、読み応えがある)の2冊はセットで読むとかなりプラットフォームについての知識でライバルに差をつけることができるでしょう。

 

お勧めです。

 

 参考・引用文献。

「プラットフォームの経済学」