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「企業の生き残りとマネージャーの役割」企業やマネジャーの価値が今後も弱まらない理由

どうも、「世の中取扱説明書」です。

 

「企業の生き残りとマネージャーの役割」企業やマネジャーの価値が今後も弱まらない理由というタイトルで話していきますね。

 

読者ターゲット。(読んで欲しい人)

タイトルに興味を持った人。

 

ゴール。(この記事を読んで得られること)

タイトルの意味がわかる。

 

では書いていきます。

目次。

1 企業が市場に勝るには?

2 コストの説明。

3 企業は昨今、支配力を強めている。

4 企業が存続する理由。

5 ブロックチェーンの説明。

6 DAOが今後の経済において主流にならない理由。

7 企業が存在する他の理由とマネジャーの価値が弱まらない理由の概要。

8 ソーシャルスキルが求められる理由。

 9 最後に。

 

1 企業が市場に勝るには?

 

まず市場が合計取引費用を企業より抑えることができれば市場取引が企業に勝ることになります。

 

取引費用は検索費用、交渉費用、契約費用、監視費用があります。

 

検索費用。市場で適正な価格水準を探り、取引相手を探す費用。

交渉費用。その相手と交渉し合意するための費用。

契約費用。取引相手との合意内容を確認し有効にするための費用。

監視費用。契約の履行状態を監視する費用。P459、460。

 

2 コストの説明。

 

市場は生産コスト(モノやサービスを生み出すために必要なコスト)をおおむね押し下げますが、企業組織は調整コスト(生産を手配し、円滑に維持するためのコスト)をおおむね押し下げます。

 

テクノロジーにはコスト押し下げ効果があります。とりわけ調整コストを大幅に圧縮できます。

 

検索エンジン、安価な通信ネットワーク、情報財全般の無料・完全・瞬時という経済特性らのテクノロジー調整コストを大幅に引き下げます。

 

3 企業は昨今、支配力を強めている。

 

調整コストが切り詰められれば市場の比較劣位が小さくなるので市場は企業に対して優位に立つと論理的には言えます。

 

となれば市場がどんどん活用され、企業は衰退するはずです。いくつかの面ではアウトソーシングオフショアリングフリーランスによって企業の「アンバンドリング」が大幅に増えています。

 

ところが企業が支配力を強めているのが昨今なのです。

 

その理由として契約は常に不完備であり、完璧に網羅的な契約を書けない点が挙げられます。

 

世界はきわめて複雑であり、未来はあまりにも不確定要素が多く、人間の知性も理性も限界があるので、現実の取引においてあらゆる不確定要素を織り込んだ完備契約の作成は不可能なのです。

 

ということは全てを想定しか完備契約を結べないので想定外の事態については事後的な再交渉で契約変更がありうることになります。

 

ホールドアップ問題(一方の当事者が特殊な資産に投資してしまったあとになって相手方から弱い立場に付け込まれることを恐れ、すべき投資をしないこと)も出てきます。

 

例。自動車部品メーカーが契約相手であるメーカーの車にしか使えない特殊部品を作る機械への設備投資を渋る(機械を据え付けてしまったら、足元を見られて部品の値下げを要求されるかもしれないので)、といった事例。

 

ここで自動車メーカーがその部品メーカーを買収してしまえばホールドアップ問題は起きません。

 

4 企業が存続する理由。

 

企業が存在する根本的な理由は市場参加者が必要に応じて都度集まるやり方では完備契約が結べない点にあります。

 

完備契約を結べないということは想定外の事態が起きたとき、誰がどうするかが決まっていないことを意味しますが企業が存在すればその問題を解決できます。

 

もちろん企業の経営陣が無能な場合、判断ミスも生じますが現に存在し続けているのはそこそこ上手く行っているからです。

 

5 ブロックチェーンの説明。

 

ブロックチェーンという仮想通貨にも使われている技術はすべてをできる限り分権化すること、つまり権力から遮断することをめざして設計されました。

 

しかし中国にマイニング作業が集中しています。2016年半ばの時点で中国の両替所の取扱高がビットコイン取引全量の42%を占めており、世界のマイニング専用コンピュータのおよそ70%が中国にあると推定されています。

 

中国政府にはその気になったら強硬に介入できます。

 

しかしブロックチェーンに関する決まりごとはすべてコードに書かれており、マイニング作業が地理的に集中したらどうする、といった規定は一切なく、このような不完備が重大問題化したときに乗り出して万事を取り仕切る権限を持つ所有者も存在しません。

 

DAOのトラブルの件(集めた資金の3分の1がハッカーに盗まれた)でも、結局「ハードウォーク」(暗号通貨とそのブロックチェーンを強制的に分岐させる)を行ってハッカーの行為はなかったことにされました。

 

DAOはコードそのものであり、スマートコントラクトを実行するオープンソースの分散型ソフトウェアであり、イーサリアム・プロジェクトの一環として開発され、通貨としてイーサ(Ether)を使います。

 

ハードウォークに反対の出資者たちはこのような強硬な決定はまるで所有者がやることだと怒りを爆発させました。

 

しかしイーサリアムの最大の売りは所有者がいないこと、所有不能だということだったのイーサリアムのコミュニティは分裂しました。

 

6 DAOが今後の経済において主流にならない理由。

 

DAOは完全に分権化されたクラウドベースの主体ですが、今後の経済において主流にならないと思われます。

 

理由は不完備契約と残余コントロール権の問題を解決できないからです。

 

完備契約は未来のテクノロジーが進化してもコンピュータの進化のいたちごっこが続くのでいつまでも完全になりえないようです。

 

7 企業が存在する他の理由とマネジャーの価値が弱まらない理由の概要。

 

また企業が存在する他の理由は世界にフリーランサーしかいなかったとしたら彼らは契約ベースで必要に応じて集まって働き、プロジェクトが終わったら解散するのですが、それでは長期プロジェクト長期投資がなされないのですがそれを企業が補える点です。

 

ここからは企業の価値が弱まらない点じゃなく、マネジャーの価値が弱まらない点を挙げます。

 

マネジャー(管理職)は1998年にアメリ労働力人口12.3%を占めていたのが、2015年には15.4%に増えています。

 

ルーティンワークはマシンによって代替されましたが、調整・交渉・説得・社会的認識能力などのソーシャルスキルに対する需要が全職種を通じて24%増えたそうです。(1980年〜2012年の間)

 

一方、統計や分析など数学的スキルは11%増です。

 

8 ソーシャルスキルが求められる理由。

 

ソーシャルスキルが求められる理由として以下の3つがあります。

 

1 世界が複雑になり、変化のスピードが速くなったこと。

 

このような世界では絶えず調整やすり合わせや根回しが必要で、それをせんぶソーシャルメディアなどで代用することはできません。

 

根回し役としてミドルマネジャーが必要になります。

 

2 大半の人間は数字やアルゴリズムだけでは納得しないこと。

 

大半の人は無味乾燥な数字よりも説得力のあるストーリーやエピソードに心を動かされます。その上でなら統計データにも納得します。

 

このため賢い企業は顧客だけでなく社員にも高度な説得術を駆使します。

 

3 人間は一緒に働き、助け合うのが好きということ。

 

大勢の人が集まると、だいたいは何人かが仕切り役を買って出て、うまく意見をまとめてみんなに分担を割り当てるなどします。

 

これがうまくいかないと強権的な独裁者が現れたり、仲間割れを起こしたりします。

 

ですが上手くいけば優れたリーダーシップの下で権限委譲がおこなわれ、偉大な業績を残します。

 

 9 最後に。

 

最後にこの内容は「プラットフォームの経済学」を大いに参考にさせてもらったことを挙げておきます。

 

分厚い本ですがいろいろな示唆を得られる良書でした。ぜひ、興味ある方は読んでみてください。

  

参考・引用文献。

「プラットフォームの経済学」