スマホで読めて真の実力者になれる「世の中取扱説明書」

スマホで読めます。通勤時間や隙間時間に忙しいビジネスマンや時間を持て余している学生さんなどに読んでもらいたいです。真の実力者になりましょう。

スマホで読める小説 「日本怖いあるかもしれない物語」

どうも、「世の中取扱説明書」です。

 

今回はスマホで読める小説「日本怖いあるかもしれない物語」というタイトルです。

 

短編小説です。

 

読者ターゲット。(読んで欲しい人)

目新しい視点の短編小説が読みたい人。

実生活に活きる画期的な視点が得られる短編小説が読みたい人。

 

ゴール。(この記事を読んで得られること)

目新しい実生活に活きる視点を短編小説で得られる。

エンタメ小説として楽しめる。

 

では書いていきます。

 

  

時高中信(じこうちゅうしん)は今日も自分の会社で怒鳴り声を上げていた。

 

「おい、今月の目標は達成できるんだろうな?達成できなかったら、どうなるか分かっているよな」

 

従業員の本木は「はい。何とかします。。。」と怯えた声で返事をしていた。

 

時高はある中小企業を経営しており、いわゆるブラック企業と呼ばれる部類の会社の社長である。

 

本木はこの会社ではできない社員であり、上司のパワハラ気味の恫喝(どうかつ)に何とか耐えている毎日であった。

 

本木は「自分は本当にできない人間だ。かといって、他に転職もできない。この会社でやっていくしかないのかな」と不安げに思考していた。

 

 

本木の友人の他田則太(ただのりた)はアドバイスを送っていた。他田は本木とは違ってホワイト企業に勤めている。

 

本木はIT系であり、他田は縁故を使ったTV局の会社である。

 

他田の親に力があるのでコネを使って入社したのだ。

 

他田は楽をしたい人間であり、誰かの力を使って生きるのが良いと考えている。

 

そして友人の本木がブラック企業で喘いでいるのを見て「本木は、可哀な奴だ。といっても、俺が助ける義理はない」と思っていた。

 

1年後、ついに本木の精神が折れた。時高のパワハラが原因だ。

 

時高は自分にメリットがあり、ある程度優秀な奴以外、必要ないと考えていた。

 

本木は優秀ではなかったので、パワハラをして事実上、解雇に追い込んだのだ。

 

本木は精神科に通うまでになった。

 

時高は結婚して、美人の奥さんと娘がおり、娘はもう中学生になっていた。

 

ある日の時高家でのやりとり。

 

時高は声を荒げて、奥さんに言った。

 

「世の中、できる奴とできない奴がいる。できる奴と付き合い、できない奴は使い捨てるか、解雇しないと世の中の経営者は務まらない。この前もあるできない社員を解雇した。できない奴は努力が足りないんだよな」

 

奥さんは時高に対して「そんなことを言うものじゃないですよ。あなたは気性が荒いから。ほどほどにしてね」

 

時高は「わはは。ま、もっと稼いで、おまえにももっと贅沢させてやるからな。」

 

娘の頭もぽんぽんと叩きながら、「父さんはもっと稼ぐからな。おまえのためだ」となでなでした。

 

娘は「父さんが頑張っているのは知ってるけど、もう少し他人に優しくしてあげてもいいんじゃない?」と笑いながら、言った。

 

時高は「世の中、競争社会であり、弱者と強者に分かれるんだ。甘くないんだ。おまえは社会の厳しさをわかっておらん」と言って、ぷいと背中を向いて、立ち去っていった。

 

時高の奥さんと娘はスキー旅行に行くことになった。

 

時高は見送ってから、会社に向かった。

 

そんな折、TVでニュースを見ていたら「スキーバス転落!負傷者、死傷者不明」という緊急ニュースが放送された。

 

時高は「ん?スキーバス?あれ、このバスは、うちの奥さんと娘が乗っているバスじゃないのか?」とうろたえながら、つぶやいていた。

 

そして後日、そのスキーバスは時高の奥さんと娘が乗っていたことが判明した。

 

さらにそのスキーバスの運転手がなんと、一年前に解雇した本木だったのだ。

 

本木は解雇された後、精神科で治療を受けてから、復帰し、バスの運転手をやっていた最中のことだった。

 

本木が死んだと聞いて、友人の他田はひどく驚いた。

 

スキーバスか。他田は「庶民はこれだから、大変だな。俺は人脈を使い、有利に生きてく」と決意していた。

 

他田は自分の力はたいしたことなく、親の力や人の力を使うのが上手かった。

 

いわゆる、フリーライダー(ただ乗り)精神でやってきた。

 

自分は怠けていても、誰かがカバーしてくれると心底、思っていた。

 

俺が怠けたぐらいで、日本も会社も特に影響はないだろうと思っていた。

 

しかし、事態は一変した。

 

他田のささいなミスが大事になり、TV局が謝罪行脚になったのだ。

 

親もかんかんに怒り、他田は「俺がミスしたぐらいで、他の人にここまで影響があるとは」と驚いていた。

 

しかし、そんな事態になっても他田はそこまで反省せず、「ま、今回はたまたまだ。ミスだけはしないように気をつけよう」と考えるにとどまった。

 

 そんな折り、他田はTV局のロケで、海外の貧困国のスラム街の取材に同行することになった。

 

「なんで、俺が、貧困国なんかに。会社のあてつけか?」と思っていたが、仕事だと思い、仕方なくついていった。

 

そしてスラム街の取材をしている最中、急に変な男がナイフを持って、襲ってきた。

 

TV局のスタッフは皆、逃げていった。

 

他田は逃げ遅れた。

 

「ああ、スタッフは皆、逃げていきやがった」と叫んだ。

 

ナイフの男は他田に襲いかかった。

 

周りの聴衆は誰も助けてくれない。

 

外国人が襲われているという感じで、遠くから眺めている。

 

他田は叫んだ。「なんで、誰も助けてくれないんだ!」と。

 

「日本にいた頃は周りは助けてもらえたのに、ここでは誰も助けてくれないのか。結局、自分の環境が恵まれていただけで環境が変われば誰も助けてくれない」と悟ったが、時すでに遅し。

 

周りの住民達は「隣の奴が助けるだろう。私が助けなくても、他の人が助けるだろう。私は関係ない」と皆が、思っていた。

 

そうこうしているうちに、ナイフの男の一刺しで他田は意識を失った。

  

おしまい。