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政治のおすすめ本も紹介「政治思想入門PART2」

どうも、「世の中取扱説明書」です。

 

政治のおすすめ本も紹介「政治思想入門PART2」というタイトルで話していきますね。

  

読者ターゲット。(読んで欲しい人)

タイトルに興味を持った人。

 

ゴール。(この記事を読んで得られること)

タイトルの意味がわかる。

 

では書いていきます。

目次。

1 前回の記事。

2 6つの道徳基盤と保守派がリベラルを圧倒するのはなぜか?

3 世界的に部族抗争が起きている。

4 グローバルではリベラルが保守派を凌駕する。

5 グローバル空間の「リベラル共和国」。

6 「安倍一強」の秘密。

7 最後に。

1 前回の記事。

 

前回の記事が以下です。

yononakatorisetu.hatenablog.com

 

2 6つの道徳基盤と保守派がリベラルを圧倒するのはなぜか?

 

「朝日ぎらい」という本を参考にしてまとめますね。かなりのお薦め書籍ですのでぜひ買って一読を。P156〜172をまとめます。

 

 

 

まず人には以下の6つの道徳基盤があります。

1 (ケア/危害) 子ども(家族)を保護しケアする。弱い者を守る。

2 (公正/欺瞞) 協力する者に報い、不正を働く者を罰する。

3 (忠誠/背信) 共同体の結束を強める。仲間意識。愛国心

4 (権威/転覆) 階層のなかで(上位や下位の者と)有益な関係を結ぶ。支配と服従

5 (神聖/堕落) 不浄なものを避け、精神や身体を清浄に保つ。宗教感情。

6 (自由/抑圧) 自由と私的所有権を尊重する。 P156。

 

まず3の(忠誠/背信)、4の(権威/転覆)、5の(神聖/堕落)の3つは保守派(共同体主義者)にはありますがリベラルにはないそうです。

 

(忠誠/背信)は「天皇陛下バンザイ」につながる思想ですし、(権威/転覆)は目上のものを敬い秩序を重んじる態度ですし、(神聖/堕落)は神を人よりも上位に置く概念でして一神教キリスト教ユダヤ教などに)が典型例です。

 

つまり、共同体への忠誠、権威への追従、神への崇拝という道徳は先進諸国で豊かな教育を受けた人たち(典型的なリベラル)がバカにするものであり、保守派にはあってもリベラルにはないものなのです。

 

対して(ケア/危害)、(公正/欺瞞)、(自由/抑圧)の3つはすべての人(保守もリベラルも)が共有しますが保守とリベラルで解釈は異なります。

 

(ケア/危害)では共同体に大きな価値を置く保守派は「自分たちの子どもや家族を守る」と捉えますが、共同体への忠誠心が少ないリベラルは「虐げられているすべての子どもを守る」と捉えます。

 

(公正/欺瞞)では保守が重視するのは「機会の平等」であり、「結果の平等」でありません。(競争による格差は容認します) リベラルは「機会の平等」だけでなく「結果の平等」(富める者から貧しい者への所得移転)も支持します

 

(自由/抑圧)では抑圧への嫌悪は両者とも共有しますが、リベラルが「独裁権力」を自由の抑圧の元凶と捉えるのに対し、保守派は自己責任原則が基本であり、「自分でまいた種は自分で刈り取れ」であり、「俺が稼いだ金を働きもしない奴らが奪っていく」ことへ怒っています。

 

保守派は「安全(ケア)」「公正」「自由」「共同体」「権威」「宗教」という6つの「道徳の味覚」を持っていますが、リベラルは「共同体」「「権威」「宗教」の3つを軽視するので「安全(ケア)」「公正」「自由」の3つの「道徳の味覚」を持っていません。

 

なので大衆(有権者)は両者が争った場合、保守派の料理を選びがちになるのです。

 

3 世界的に部族抗争が起きている。

 

リベラルは「安全(ケア)」と「公正」を大きく重要視します。

 

リベラルの人たちは自分や家族・共同体の安全と同様に世界の虐げられた人たちの安全(果ては食肉用や実験用の動物にも権利があると考える)が大事なのです。

 

さらにリベラル派は「機会の平等」は当然として共産主義までいかなくても「結果の平等」を重視し、黒人へのアファーマティブ・アクション積極的差別是正措置)や貧しい国に生まれたというだけで豊かさから排除されている移民への労働ピザ・市民権付与を当然と考えます。

 

それに対して自由主義者リバタリアン)は自由の価値を最大化し、圧政や独裁からの自由と同じくらい「大衆の抑圧」からの自由も重要視します。

 

リバタリアンは国境を超えた移動の自由は支持するので移民には寛容ですが、「結果平等」は絶対に認めず、黒人というだけで進学や就職で優遇されることは白人はアジア系の権利の侵害だと考えるのです。 (黒人へのアファーマティブ・アクション

 

一方、保守派(コミュタリアン左派)は「共同体」「権威」「宗教」の価値(歴史や文化)を称揚する一方で、「安全(ケア)」「公正」を限定的に解釈します。

 

保守派(コミュタリアン左派)はリベラルとは話が合わなくてもリバタリアンとは一部の主張が重なります。

 

アメリカの保守主義の守るべき伝統とは「自主自尊の精神」なので「一人ひとりが自己責任で好きなように生きる権利」を保守派(コミュタリアン左派)とリバタリアンは共有しています。

 

今のアメリカで起きているのは(多少状況は異なりますがヨーロッパや日本でも)部族対立であり、「保守派部族」と「リベラル部族」との善(正義)をめぐる「部族抗争」が起きているのです。

 

4 グローバルではリベラルが保守派を凌駕する。

 

保守派は数でリベラルを圧倒しているので選挙では勝てます。

 

仮にアメリカの人口を3億、ドイツ、イギリス、フランスなどヨーロッパ先進国の人口を3億、日本を1億としましょう。

 

そのうち7割が保守派で3割がリベラルだとすると、その人口比はおよそアメリカとヨーロッパがそれぞれ2億対1億、日本が7000万対3000万になります。

 

トランプを支持する保守派(コミュタリアン右派)はアメリカに2億いて、リベラルな1億人を圧倒しています。

 

さらに(広義の)リベラルは「平等主義」「自由主義」「功利主義」「コミュタリアン左派」の4つの部族に分断されています。そしてこれらを「リバタニア」の住人と呼びことにします。

 

それに対して保守派(コミュタリアン右派)は「ドメスティックス」の住人と呼ぶことにします。

 

こう考えるとドメスティックスはリバタニアを圧倒しており、世界は「右傾化」していくように思えますがそうはなりません。

 

なぜならリバタニアは4つの部族に分かれていても「自由」という普遍の原理を共有しており、それは「国家よりも個人の自己決定権や共同体の自律性を優先する」信念ですから、国境を超えるのでアメリカ1億、ヨーロッパ1億、日本3000万を合計すればリバタニアは2億3000万人もいることになるからです。

 

それに対してドメスティックスはトランプの「アメリカファースト」のように自国優先ですから、国境を超えることはなく分断されており、トランプ支持者はアメリカ国内の2億人だけになります。

 

またドメスティックスには共有する普遍的な価値がないのでグローバルにつながりません。

 

ヨーロッパや日本のドメスティックスはアメリカファーストのトランプに親近感なんか覚えません。

 

そういう理由でトランプの大統領就任式で世界的に人気の歌手ビヨンセ含むすべての歌手が出演を断ったのです。 

 

ビヨンセ含む歌手たちは世界中のリベラルを敵に回すことを知っていたからなのですね。(リベラルなオバマの就任式では先進国のリバタニア2億3000万人に加えて、アメリカ以外の2億7000万人の保守派にもアピールできたので歌手たちは歌いました)

 

合計5億人になるので先進国の人口7億人の7割を占めており、これでドメスティックスをリバタニアが力関係で逆転することになりました。

 

5 グローバル空間の「リベラル共和国」。

 

リバタニアの住民は「知識社会化、グローバル化、リベラル化」に適応した人たちであり、アメリカの大学の知性主義者です。

 

アメリカの大学内ではほとんどは民主党を支持するリベラルですが経済学部を中心にリバタリアン功利主義者もそれなりにいて影響力を持っています。(政治思想は違いますが仲良くしています)

 

それに対して保守派(コミュタリアン右派)はそれぞれの国(共同体)ごとの価値観を信じており、共生が難しいです。

 

日本でも嫌韓・反中本が溢れています。それに対して英語マーケットは事情が異なります。詳しくは本で。

 

そしてドメスティックスの主張は国境を越えるとしばしばリベラルに重なります。

 

中国でリベラルな価値を掲げるのは中国共産党の独裁に反対して民主化を求める層ですが、ドメスティックスは権力を独占する共産党とそれに寄生する既得権層であり、現在、共産党が民主派を圧倒しています。

 

これに対して日本の右翼(ドメスティックス)は中国共産党の独裁(ドメスティックス)を批判して民主派(リベラル)を支援します。

 

日本の右翼と中国の右翼は重ならず、日本の右翼と中国の左翼(リベラル)が重なり、味方になるのです。

 

日本の右翼は国内では左翼(リベラル)を売国奴と批判しつつ、中国の左翼(リベラル、民主派)を支援しているのです。

 

6 「安倍一強」の秘密。

 

6つの道徳基盤を持つ保守派が国内で争えば3つの道徳基盤しか持たないリベラルより有利かもしれませんが、場所をグローバルに移せばドメスティックスはリベラルに負けます。

 

その結果、国内の選挙でドメスティックスで勝っても、グローバル(国際社会)に出るとリバタニアから強烈な圧力を受け、日本はアメリカと違って基軸国でもないので太刀打ちできなくなります。(従軍慰安婦問題は典型例です)

 

日本の右翼・保守派は国内では威勢が良くてもリバタニアの世界(グローバル)では、例えば慰安婦問題では右派論壇においては日韓の歴史問題としていますが、国際社会では「女性の人権問題」と見なされています。

 

そして「保守」の安倍首相は右翼が国際社会で相手にされないことに気づき、以下の4つの戦略を組み合わせることにしたのです。

 

1 国際社会では「リベラル」。

2 若者に対しては「ネオリベ」。

3 既存の支持層に対しては「保守」。

4 日本人アイデンティティ主義者に対しては「ネトウヨ」。

 

これが最強の戦略だと著者は言います。

 

中国や韓国・北朝鮮に強硬策を取り、「朝日」「民主党」を批判することで、面倒な「ネトウヨ」を味方につけられます。

 

7 最後に。

 

「朝日ぎらい」という本にはこれ以降にも以前にも(P174以降、さらに序盤から117ページまで)面白い主張がわんさか載っています。

 

これ以上書くと本をそのまま要約しただけになってしまうので書きません。詳しく知りたい人、政治学に詳しくなりたい人はぜひ本をお読み下さい。

 

一つだけ書いておくと、リベラルや保守になりやすい素質があるそうです。自分がどっちなのかは本を読んで確かめてください。

 

ではこの辺で。 

 

参考・引用文献。

「朝日ぎらい」